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院長ブログ
2014.09.13
『なんのために、この命を使いたい?』
おはようございます!!!
今日も一日、全力で顔晴ります!!!
「なんのために、この命を使いたい?」
昭和20年、アメリカ軍はいよいよそこまで迫っていました。
沖縄海域に集めた戦艦は1500隻以上。
兵力はのべ54万8000人。
一方、日本軍の守備隊は8万6000人。
もし沖縄が落ちれば、本土九州は目と鼻の先。
ここは、なんとしてでも死守しなければいけない。
沖縄が落ちれば、本土に乗り込まれる。
そんな事態になれば、北からは、ソビエト連邦(現ロシア)
が攻め入り、朝鮮半島やドイツのように、
日本も北と南に二分していた可能性が高かったのです。
そこで編み出された戦法が特攻。
体当たりによる自爆です。
飛行機一機の犠牲で、相手の航空母艦や戦艦を沈められるのです。
陸軍の特攻基地の中心になったのは、鹿児島県の知覧でした。
少年兵の訓練は過酷さを極めました。
「いいか貴様ら、
航空兵はいつ死ぬかわからん。
いつ死ぬかわからんのなら、いつ死んでもいいようにしておかなければならん。
そのためには体を清潔にしておけよ。
死んだときに体が不潔だったり、下着が汚れていたら恥だぞ。
死んで恥をさらすようなことはするな。
毎日風呂に入り、毎日下着を洗うこと。わかったな」
襟裏が汚れていないか、抜き打ち検査もあった。
シャツの襟が垢じみていれば、はり倒される。
若い子は、14歳で親元を離れて、この厳しい生活を始めます。
故郷に手紙を書きたくても検閲されているので弱音は吐けません。
そんな孤独な特攻隊の少年、青年たちを世話し、
母のような存在をつとめたのが、
軍の指定食堂、富屋食堂の店主、鳥濱トメさんです。
この鳥濱トメさんはもう亡くなっているのですが、
トメさんのお孫さんである鳥濱明久さんが、
語り部としてガイドについてくださり、僕は知覧をまわってきました。
特攻隊員たちは、アメリカ側に見つからないように
森の中に点在する三角兵舎と呼ばれる宿舎で最後の一日を過ごします。
形見を渡したくても、なにもないから、
最後にふみしめた小石を手に取り、
お世話をしてくれた人に渡し、飛び立っていった者。
「死んだら、ホタルになってここ(鳥濱トメさんの富屋食堂)に戻ってくるよ」
と言い残して飛び立っていった者。
自分の手持ちの本の、ある文字に〇をつけてメッセージを残して飛び立っていった者。
囲まれた文字をつなげると、
「きょうこちゃん さようなら わたしは あなたをあいしている」
という文字に。
片思いの幼なじみ、きょうこさんへのメッセージでした。
特攻隊で亡くなった若者の人数は4400人にものぼります。
いつか死ぬ身であるならば、
いま最大の困難に立ち向かうことで、
愛する人を守れるのではないかと、
彼らは希望を描いたのです。
現場を案内していただきながら、
鳥濱さんからいろいろな話を聞かせてもらいましたが、
なかでも、少年飛行兵の教官、藤井一中尉のことが忘れられません。
教え子たちが次々に特攻隊として死んでいく。
しかし教官の自分は安全な場所にいる。
「日本が大変なときに、オレは教えるだけでほんとうにいいのか」
藤井中尉の自問自答が始まるのです。
特攻に飛び立つ少年兵と違い、
教官の藤井中尉には、妻も子どももいました。
自ら特攻志願をすれば、妻と子どもとは永遠のサヨナラです。
妻は特攻に行くのは大反対で、
夫の志願を来る日を来る日も懸命に思いとどまらせようとしました。
藤井中尉は悩んだ末、選んだ道は・・・・・・教え子に対して、
「お前たちだけを死なせはしない」。
そう命を投げ出す特攻の道でした。
しかし、面倒を見なければいけない家族が多い将校は、
特攻に採用されないのが原則。
志願は却下されました。
それでも藤井中尉の決意は変わらず、
嘆願書を再提出するのです。
夫の固い決意を知った妻の福子さん(当時24歳)は、
「私たちがいたのでは後顧の憂いになり、
思う存分の活躍ができないでしょうから、
一足先に逝って待っています」
という遺書を残し、
3歳間近の長女・一子ちゃんと、生後4ヵ月の次女・千恵子ちゃんに
晴れ着を着せて、厳寒の荒川に身を投げたのです。
妻子の死を知り、
藤井中尉(当時29歳)は、今度は指を切って、
血ぞめの嘆願書を提出。
ついに特攻志願が受理されるのです。
藤井中尉の亡き我が子への遺書が残っています。
12月になり冷たい風が吹き荒れる日、
荒川の河原の露と消えた命。
母とともに血の燃える父の意志にそって一足先に父に殉じた、哀れにも悲しい、
しかも笑っているように喜んで母と共に消え去った幼い命がいとうしい。
父も近くおまえ達の後を追って逝けることだろう。
必ず今度は父の暖かい胸で抱っこしてねんねしようね。
それまでは泣かずに待っていてね。
千恵子ちゃんが泣いたらよくお守りしなさい。
ではしばらく、さよなら。
戦後、空母で銃撃を担当していたアメリカ兵の方が冨屋食堂を訪ねてきて、
次のように証言したそうです。
次々と、アメリカの飛行機を爆撃していく日本の飛行機があった。
「これはまずい」と、
そのアメリカ兵は必死の攻防の末、
なんとかその飛行機を撃ち落としました。
しかし、飛行機は、墜落する水面すれすれの状態で急旋回して、
アメリカの空母目がけて横から攻撃してきたというのです。
「なんという執念」と、
そのアメリカ兵の記憶に残っていたのだとか。
その飛行機に乗っていたのは2人組だったそう。
その日、2人組で出撃したものを調べてみると、
それは・・・・・藤井中尉でした。
特攻隊の飛行機が飛び立っていった滑走路に僕は立ってみました。
知覧から沖縄まで約2時間。あと2時間後に死ぬ。
そう覚悟を決めた者たちが飛び立っていく滑走路。
特攻機の飛んでいく先には、
富士山のような形の山があります。
開聞岳です。
特攻隊員の誰もが、この山の姿を、
「これが最後の見納め」
と思い飛んでいきます。
僕が行ったその日は曇っていましたが、
富士山に似た山の形はきれいに見えました。
ピアノが上手で、すらりと背の高い、物静かな奥様だったそう。
そして、2人のかわいいざかりの子どもたちと別れて、
自ら特攻に志願した藤井中尉には、この開聞岳はどう映ったのでしょう。
あなたは、何のためにその命を投げ出したのですか?
あなたは特攻に行かなくていい地位にいたのに・・・・・。
あなたはなんのためにその命を投げ出したのですか?
なんのために?
なんのために?
ひょっとしたら、未来の日本人のため、
僕らのためだったのですか?
あなたは、なんのために、この命を使いたいですか?
あなたは、なんのために生きていますか?
あなたは、なんのために働いていますか?
なんのために?
なんのために?
出典 あした死ぬかもよ?人生最後の日に笑って死ねる27の質問 ひすいこたろう ディスカヴァートゥエンティーワン
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自分に置きかえたとき、
はたしてそれができるか・・・・
大切な誰かのため、
日本のため
世の中のため、
この命をなんのために使うか・・・・
最後までお読み頂きありがとうございました。ページトップに戻ります。
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