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院長ブログ
2015.02.03
『人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇である』
おはようございます!!!
今日も一日、全力で顔晴ります!!!
「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇である」
―チャップリン
世界の喜劇王チャップリンは”悲劇”と言ってもいいような
環境で育ちました。
両親は彼が1歳のときに離婚。
その後、父はアルコール依存症で死んでしまいます。
母のハンナがたったひとりで、
ふたりの息子を育てることになります。
ハンナは、食べるために
わずかばかりの宝石類や家具類を
すべて売りました。
子どもたちの服も、ハンナのお手製で、
上着、ズボン、靴、
すべてがつぎはぎだらけで、
町に出ると、みんなに笑われました。
その頃の貧しい人たちが恐れていたのは、
「貧民院」という施設へ入れられることでしたが、
チャップリンが7歳のときに、
「貧民院」へ行くことになってしまうのです。
ここでは男女、大人、子どもが別に収容される施設なので、
母親とは別々にされてしまいました。
チャップリンはそこから孤児・貧困児学校へ移されますが、
あるときタムシが流行ったことがあり、
チャップリンもタムシになってしまいます。
丸坊主にされて、ヨードチンキを塗られる。
タムシは恐ろしく伝染力が強いので患者はすべて隔離病棟に移されます。
チャップリンはすごい勢いで泣き出した。
他の少年たちに嫌悪の目で見られることがわかっていたので、
窓から顔を出すこともなく、
ずっと隔離病棟内でみじめな気持で過ごしました。
母親のハンナは、
そんなときでもすぐに隔離病棟に面会にかけつけてくれました。
看護婦が母親に言いました。
「汚い顔をしてますけど、勘弁してあげてくださいね」
すると、母親は大笑いしながらチャップリンを抱きしめて
キスしたそうです。
恐ろしく伝染力が強い病気にかかっているのに、
何のためらいもなくです。
「どんなに汚くてもいいわよ。本当にかわいいお前なんだから」
チャップリンはこのときのことを
生涯忘れなかったそうです。
ここでチャップリンの初舞台の話をしましょう。
母のハンナは仕立ての内職をしたり、子守をしたりして
生活を支えていましたが、限界がきたので、
かつてやっていた客席芸人として、
再びミュージックホールの舞台に立つことを決意します。
ハンナは物まねがうまく、あまいチャーミングな声で、
劇では主役を演じることもある人気者でした。
しかし、それは昔の話。
舞台復帰したものの、これまでの無理がたたってハンナの声は
売り物にならなくなっていたのです。
頭を抱える舞台責任者。
そのとき、ふと飛び込んできたのが、
ハンナが連れてきていた5歳の少年チャップリンでした。
子どもをステージに立たせれば、
ひとまず場がおさまるだろうと責任者は考え、
チャップリンを舞台に連れ出したのです。
すると、静まるどころか、
予想外の反応が起きました。
会場が、ドカン、ドカンと湧いたのです。
少年チャップリンは何と、
しっかり舞台の床を踏みしめて
歌いはじめたからです。
ハンナは貧困のドン底の中でも、
明るさを失わなかった。
家では、子どもを観客がわりに踊り、
芝居をしてみせました。
新約聖書の物語を読んでは演じる、
というハンナならではの読み聞かせ。
キリストが磔にされる場面では、
語るハンナも涙。
チャップリンたちも感動で泣き出したほどでした。
その頃の母の演じ方、歌い方、表情、仕草を
チャップリンは知らず知らずのうちに学んでいたのです。
だからこそ、突然5歳で初舞台に立たされても、
チャップリンは堂々と演じきれたのです。
ハンナは、チャップリンにお金がなくても
楽しさを見出す方法を教えました。
たとえば、窓辺に座り、通りを行きかう人々を眺め、
その人物の身なりや雰囲気から推測して、
勝手に物語をつくっては子どもたちを笑わせたり。
「泥沼のようにみじめだった生活」と
チャップリンが後に振り返るくらい悪夢の中で、
それでも明るさを失わなかった母ハンナの愛が、
後の”喜劇王”を育んだのです。
「彼女が、その生涯の重荷を、明るい心でこらえてきたことだけは
確信をもって言えます。
親切と思いやりとが、とくに目立った長所だった。(中略)
ずいぶんひどい貧乏暮らしを余儀なくされていたが、
私とシドニー(兄)だけは、
何とか町の空気に染まらないようにしてくれた。
つまり、私たちの心にそんじょそこらのただの貧乏の産物ではなく、
ユニークな、そして別の人間であるという誇りを
植えつけてくれたのだった」
とチャップリンは母ハンナのことを述べています。
ある映画評論家は、チャップリンの映画をこう評しています。
「少なくとも、私にとって『キッド』のひとつぶの涙は、
オペラの中のバケツ1杯の涙よりも、
はるかに感動的だった……。
私はチャップリンを見て、涙が出るほど
笑いころげる気にはなれない。
笑うとすれば、泣き出すのをおそれてのことだ。
同じ涙でも、意味はまったく違う」
真の哀しみの中に見出した笑いだったからこそ、
チャップリンの笑いは心に深く響くのです。
「下を向いていたら虹を見つけることはできないよ」
by チャップリン
「下を向いていたらウンコを見つけることしかできないよ」
by ひすいこたろう塾長
出典 心が折れそうなときキミを救う言葉 著 ひすいこたろう 柴田エリー ソフトバンク文庫
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どんな環境でも明るさを失わなかったお母さん。
それを見て、体で感じたチャップリン。
学ぶことが多すぎます。
最後までお読み頂きありがとうございました。ページトップに戻ります。
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