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院長ブログ
2015.07.02
『君がいないと困るんだ』
おはようございます!!!
今日も一日、全力で顔晴ります!!!
今日は長文ですが、
ものすごく大切な気づきを教えてくれる話です。
「君がいないと困るんだ」
『日本で一番大切にしたい会社』(坂本光司著/あさ出版)で
一躍有名になり、経営者の大山康弘氏が渋沢栄一賞を受賞した
日本理科学工業。
社員の約7割を知的障がい者が占めながらも、
業界トップシェアを維持する素晴らしい会社だ。
同社では大山会長をはじめ社員全員が大切にしている言葉がある。
それこそが、大山会長が障がい者を雇おうと考えるきっかけとなった言葉であり、
会長が住職から教えていただいた言葉でもある。
「導師は人間の究極の幸せは、
人に愛されること、
人にほめられること、
人の役に立つこと、
人から必要とされること。
の四つと言われました。
働くことによって愛以外の三つの幸せは得られるのだ。
私はその『愛』までも得られると思う」
そして会長は言う。
「だからこそ、私は障がい者の方たちに
お金ではなく『働く喜び』『幸せになる機会』を提供したいのだ」
と。
ここで一つ、読者の皆さんに、クイズ形式で
問題を出してみたい。
もしも皆さんに部下がいたとしよう。
その部下が何度言い聞かせても突然会社を休んでしまう、
としよう。
そして、それにより他の社員が大いに迷惑をする。
何度言っても、何度教えても、改善されない。
その場合、皆さんはどのように対処をするだろうか?
叱る? 処罰する? 降格させる? クビにする? 見放す? 放っておく?
説得する? 家まで迎えに行く? 待つ? ……。
ぜひ皆さんなりの答えを用意した上で、
次のエピソードをお読みいただきたいと思う。
(以下 『利他のすすめ』(大山康弘著/WAVE出版)より引用。 一部編集)
入社したばかりに斉藤さん(仮名)はよく会社を休みました。
製造ラインの最後尾でできあがった製品を段ボールに
つめる仕事をしてもらっていたのですが、
あまりにしょっちゅう休むので、
周りの社員も困り果てていました。
彼を担当していた真山さん(仮名)はいつも
「君が休むととても困るんだ」
「突然、休むことのないようにしてほしい」
と声をかけていました。
しかし、その言葉が斉藤さんの心に届くことはありませんでした。
ある日、真山さんは一計を案じました。
休んだ翌日、斉藤さんが出社してきたときのことです。
社員全員が配置につき、作業にとりかかってからほどなく、
あえて斉藤さんにラインから外れるように指示したのです。
「どうして?」
斉藤さんは不安げな表情を浮かべながら、持ち場を離れました。
真山さんは彼のそばに寄り添いながら、
「見ていてごらん」と言いました。
斉藤さんの持ち場は製造ラインの最後尾。
次々と製品がコンベアに乗ってやってきます。
みるみる製品が積みあがって、
しまいには音を立てて床に崩れ落ちてしまいます。
「あ!」 と斉藤さんが拾いにいくのを引き止めて、
真山さんはこう言いました。
「君が来てくれないと、こんなに困るんだよ」
斉藤さんはしばらく呆然としながら
製品が崩れ落ちる様子を見つめていました。
この一件で斉藤さんは変わりました。
毎日休まず出社し、熱心に仕事に取り組むようになったのです。
そんなある日のこと。
いつものように出社してきた斉藤さんでしたが、
なんとなく元気がありません。
心配した社員が額に手を当ててみたら、
カッと熱い。
体温計で計ると、軽く三十八度を超えていました。
あわてて自宅に、
「かなり熱があるのでこれから帰します」
と電話を入れました。
お母さんの第一声は
「やっぱりそうでしたか・・・・・・」
でした。
朝、起きたときから様子がおかしかったので、
「今日はお休みしたら?」
と声をかけたそうです。
しかし、
「僕が行かないと、ラインができなくなるから、
がんばって行ってきます」
と言って聞かなかったといいます。
それで
「我慢ができる程度なのか」
と思い、やむなく送り出したそうです。
(後略引用終わり)
どうだっただろうか?
真山さんの対応は、皆さんが想像した通りだったろうか?
僕は予想できなかった。
そうか、そんな手があるんだな。
「視覚に訴えて気づかせる」。
この手は他にも使えそうだぞ。
そう思ったのだ。
そして、その数秒後に自分を恥じた。
その程度のレベルの低い気づきしか得られなかった
自分を恥ずかしく思ったのだ。
では、この話から何を学ぶべきなのだろうか?
何を気づくべきだったのだろうか?
その答えは、本エピソードの後に付け加えられている
大山会長の以下の言葉に凝縮されているように思う。
(以下、再び引用)
私は想像します。
崩れ落ちる製品を見つめながら、
「君が来てくれないと、こんなに困るんだよ」
と声をかけられたとき、
彼は幸せを感じていたに違いない、と。
ご住職の言葉を思い出してください。
人の役に立ち、
人から必要とされるーー。
彼はあのとき、
この「究極の幸せ」に触れることができたのです。
だからこそ、その幸せを追い求めるために頑張り始めたのです。
私はここに、人間の成長の秘密を見る思いがします。
人から必要とされる喜びを知ったとき、
人は自らの力で成長しようとし始めるのです。
幸せこそ、人を成長させる原動力なのです。
(引用終わり)
そう。
斉藤さんが、崩れ落ちる製品を見つめながら、気づいたのは、
「いかに自分が人に迷惑をかけていたのか?」
という
「悔恨」
の気持ちではない。
「いかに自分が人から必要とされていたのか?」
という
「幸せ」
な気持ちだったのだ。
斉藤さんは「問題点」を指摘されたから、
行動が変わったのではない。
人から必要とされている
「究極の幸せ」
を強く感じたから、行動が変わったのだ。
ここに人材育成のヒントがある。
リーダーシップのヒントがある。
僕たちはついつい部下の
「問題」
を指摘する。
そして、部下に
「悔恨」
させようとする。
そのことにより、
問題行動を起こさせまい、
無断欠勤をさせまい、
としてしまう。
しかし、それでは部下の気持ちは変わらない。
そうではなく、
部下に「働く幸せ」を感じさせるのだ。
どうすればそれを実感させることができるだろうか?
ということに、上司は腐心しなければならないのだ。
ついつい問題にフォーカスしてしまう自分がいる。
すぐに切り替えることは難しいかもしれない。
しかし、このエピソードから学んだことを忘れないように
常に心に留めておきたいと思う。
出典 心にしみる31の物語 小倉広 ゴマブックス株式会社
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この話からいろいろ学びがありました。
リーダーシップとは、
会社とは、
仕事とは、
・・・・・
顔晴ります!!!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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